H19.10.21 第30回東北地区剣道少年団研修会 体験・実践発表会(青森県青森アラスカ会館)
「私の剣道」
新潟県代表 笠原彩衣
「もっと勝ちたい。もっと強くなりたい。夢は武道館!」その思いや希望がどんどんふくらみ私は小六の春、高田修道館への入門を決めました。
私が剣道を始めたのは小学校三年生の春。最初は二つ上の兄の影響で始めたという安易な理由でしたが、稽古を積むにつれだんだん剣道の楽しさを知り“勝ちたい”という欲が増して、道場連盟にも所属している高田修道館で夢の舞台“武道館”を目指そうと思いました。
その当時、私の学年は男子5人女子1人でしたが、入門直後にあった全国大会予選ではレギュラーに選ばれ、県大会三位になり全国大会への出場を決めました。本当に嬉しかったです。武道館にいける!それだけで今までの何倍もがんばることができました。
しかし、大会での結果は二回戦敗退・・・・
私が初めて現実を知った時でした。今までは道場の男子が全てで、少しでも追いつけるように、越せるようにそれだけが私の目標でした。しかし、全国では女子でも同じ小六とは思えないような実力を発揮している選手が沢山いました。「なんでこんなに違うんだろう・・・」くやしくてくやしくて自分の不甲斐なさに涙が止まりませんでした。
この時に、この場にいる女子のレベルに追いつきたい、勝ちたいという気持ちが芽生え私の夢は全国大会にでることではなく全国大会で勝つこと“全国制覇”に変わりました。
あれから三年、今も勝ちたい、もっと強くなりたいと一生懸命稽古に励んでいる私がいます。中学に入ってから、何回か県大会で優勝し全国大会にも出場しましたが、まだ全国で勝ち進むことはできていません。そこで、気づいたことは、ただ稽古を頑張って技を磨くだけではダメどということです。
仲間との絆や信頼、団体戦の時の自分の役割を果たすというような責任感、礼儀、他人への思いやりの心を持ち人の事を考えられる人になるなど、今いろいろなことを学んでいます。これらが私の身につき、人として進歩していく時、私の夢は自ら近づいてきてくれるのだろうと思うようになり、稽古だけでなく、人としての自分を今、磨いている最中です。それになにより、私の精神面は鍛えられ心が強くなると思います。
道場で教えてくださっている先生方、仲間をはじめ、いつも試合の時、コートの横にちょこんと座り大きな声で応援してくれる小学生。試合で剣を交わした全国にいる友達、彼らとは同じことに夢中になり、同じ方向をみているせいでしょうか?仲良くなるのに時間はかかりません。次の試合ではお互いを応援し、時にはメールで剣道の悩みを語り合ったり、アドバイスをもらったりしています。剣道で出逢った全ての方が、私に大きな力を与えてくださっています。
今も変わらず、私の夢は“全国制覇”です。この大きな夢に向かって、自分の人間性をもっと高め、出逢った多くの人達から得る力を大切にして、一歩一歩近づいていきたいと思います。それらは将来私にとって、とても大きな財産になると思います。
近い将来、社会人となりこの高田修道館に戻ってきたとき、私が皆さんから学び、頂いた財産を次の世代の子供たちに教え導いていける人となれるように自分を磨き稽古に励みます。
いつの日か“全国制覇”に向けて・・・